もう1つの可能性

人生のおもしろみを提案するブログ。

カリスマ人事なんて、いらない。

カリスマ人事になってしまわないように、気をつけている。


まるでなろうと思えばなれるみたいな言い方なのでイラっとさせたら申し訳ないのだけど
ちょっと聞いてほしい。

 

私が今ここで言うカリスマ人事というのは、
魅力的な人材を口説き落とせる、カリスマ的な魅力を持った人事のこと。

 

今のご時勢、超売り手市場。


いいなと思った人材は5社10社から当たり前のように内定もらう時代なので
会社にとってはこういう人が人事やっていたほうが戦力にはなると思うのだけど。

 

もちろん魅力的な人材に振り向いてほしい。
こっち来てほしい。

他社なんか、かなぐり捨てて

こっち来てほしい。

 

でも
人事が、人事の魅力で引っぱることは、あまり本質的でない気がしてならない。

 

というのも、その優秀人材が人事の人柄に魅了されて入社したとしても
入社後まで手厚く面倒見るわけにいかないからだ。

 

採用人事というのは、採用が仕事。
入社後研修に関わることは多少あっても、本業は採用。
1つの採用が成功すれば、また次の採用だ。

 

人事としての採用ならいざ知らず、
「現場」が別にある状況で
人事があまりに強い魅力付けをしてしまうことは、入社後のギャップを生むことになりかねない。


自分が口説いて、
「人事が魅力的だったのでこの会社に決めました」と言われれば
それはもう自己重要感タプタプになるけれど

 

中途にしろ新卒にしろ
彼らが惚れ込むのは、人事ではなく「現場」でなければならない。


人事は、ずっと一緒にいられないのだから。

 

 

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私は、
3回の面接と2回の社長会食を経て、正社員で入社した会社を2ヶ月で辞めた事件というのがあるのだけど


それは私の人生の中でも割とセンセーショナルな出来事で
人事としても興味深い。(←もはや客観視)

 

あれから度々、「どうしてそんな早期退職することになったんだろう」と考えていて
いくつか(というか、ものすごくたくさんの)原因がある中で1つピックアップするならば


惚れ込んだ人と「現場」でまったく関わらなかった、ということがあると思う。
(諸事情により、オフィスで会うということもほとんどなかった)

 

そして実際に「現場」で一緒に働くことになった、採用担当の人は残念ながら大嫌いになってしまった。


その人から言われた数々の言葉はすべてメモってあるけれど
見返すだけで、もれなくイラっとしてくる。
でも良いネタになるのでずっと保存しておく。

 

最終面接をしてくれた女性副社長に関しては
今でも素敵な人だと思っていて
だから会社名を挙げて盛大にdisったりは(オンライン上では)しないことにしているのだけど

 

今思い返すと、あの時
「現場」で関わるのがその人だったら、2ヶ月で辞めることはないだろうし


「現場」で全然関われないのであれば、

本当はあそこで自分はモチベートされてはいけなかったのだ。

 

そんな経験があるので、
私は、人事の人間力で引っ張ることはしないように気をつけている。
人間力で魅了するなら「現場」の人。

 

忙しい「現場」の人に協力してもらえる人事、
忙しい「現場」の人にお願いを聞いてもらえるような人事になれるよう、

力を注ごうと思う。