もう1つの可能性

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面接3回+社長会食2回したのに2ヶ月で退職した会社について

先日、とある女子から連絡があった。
「私の知り合いがA社に応募しようかと言っているのですが、森さん人事やってましたよね!面談してくれませんか?」

 

そこでお伝えしたことは2つ。
1.もう私は、そこの人事ではないということ
2.個人的にはあまり応募をオススメしないということ

 

そうすると、当然「なんでですか!?」と理由を聞かれるのだけど
そこで2,3行で返せる感じではなかったので、
このブログを彼女への返信としたいと思う。


少し前に、縁があって正社員として入社した会社があった。
そして2ヶ月で退職した。

 

3回面接して、2回社長会食したのに、2ヶ月!!!!!

 

転職したり独立したり入社したり退職したりと、
私の履歴書はけっこうメチャメチャなのだけど

この時の退職には周りもビックリしていたし
自分も相当ビックリした。

 

さすがに2ヶ月って!!!という。


「なんで退職したの?」と聞かれまくった。
「何が嫌だったの?」とも。

 

まあ、2ヶ月で辞めるのに
「新しいチャレンジのため」とか「キャリアアップのため」とか言っても
説得力ないよね。(笑)

 

はい、とても合わなくて嫌で嫌で辞めました。

 

辞めた直後は、人に退職理由聞かれても上手く答えられなかったのだけど
それは感情が先行してしまって、冷静に理由を纏められなかったからだと最近気付いた。


私は新卒で入ったベンチャーで毎日終電で帰っても
リクルートで毎日終電で帰っても
まったくメンタルも体調も壊さなかったんだけど

その時は初めて、体をやられた。

 

会社行くのが嫌だったし
上司的な存在の人に会うのがとてつもなく嫌だったし
この会社や社会に貢献できている実感は、ほぼ皆無だった。

毎日デスクでため息をついていた。

 

1ヶ月経ったあたりから38度の謎の熱がずっと続いて、朦朧とする日々。

それさえも上司的な存在の人からは
心配どころか「こんな状態で会社に来るなんて非常識」というお言葉を頂戴した。
本当に素晴らしい人間性をお持ちの人だ。(ほほえみ)

 

振り返って、この会社の何が嫌だったか
主たる理由を書いてみる。

 

あ、ちなみにこの会社は
ただ単に私が合わなかったというだけで、この組織こそがピッタリ合うのだ!という人もたくさんいる。
(2ヶ月の間に仲良くなった人はすでにほとんど退職してしまったのだけど)

 

今回書く内容も、あくまで私が感じたことであって、誰にでも当てはまるわけではない。

その上で、自分の感じたことを書く。

 

 

■退職理由1:いちいち愛がない

 

ある時、別部署で体調不良の人が出た。39度という高熱らしい。
その人に対して上司の人は会社に電話をさせ、メールをさせ、クライアント進捗状況を纏めろと指示していた。
39度出してる人に。
うーん………(行間)

 

全員、日報を送る習慣があるのだけど、そこで弱音を吐く人がいた。弱音っていうか、ヘルプに近い。
傍目から見る限り、けっこうヤバめなフェーズまで来てる感じがした。


それを私の上司的な人は「そういうことを日報で書くのは辞めてください」と全員返信でねじ伏せていた。
それに反対するメールを送る人もいなかった。
うーん………(行間)

 

ちなみに私が謎の高熱で休んでた時、
病院で診断書をもらうように会社から指示された。

 

5,000円したけど、それは自腹とのことだった。
入社直後で有休ないので無給で、体調壊して休んでたけど、それは自腹とのことだった。

 

診断書(自腹)を取得して、だいぶ体調も回復したので働けますと言ったら
会社ではなくカフェで会いましょうと言われた。
なぜか会社には入れず、会社のそばのカフェで上司的な人と会うことになった。(ちなみにお茶代も自腹だった)

 

これからのことを聞かれて、
「お互いのコミュニケーション不足があったと思うので、摺り合わせながらやっていきたい」と言ったら
「僕がイチから森さんを教育しなきゃいけないっていうことですか?…はあ。」と言われた。
うーん………(行間)

 

 

■退職理由2:目標設定が無茶すぎる

 

私は11/1に入社したんだけど
入社早々、「次の4月に入社する新卒をあと7人欲しい」と言われた。
「他社の内定持っている学生を口説いて振り向かせよう」とのこと。

 

しかも予算はかけられないと。
しかも長期インターン必須だと。
しかもマンパワーはかけられないと。

 

うーん………(行間)
これがベンチャー精神ということなら、そんな精神、私はいらないかな。

 

物事にはさ、必要なモノ・コトというのがあると思う。
これで目標未達ということになれば評価も給料も下がるのは人事。
納得感ない目標立てると、後で収拾つかなくなる。

 

ベンチャー精神とかチャレンジャー精神とかよく言うけど

適正なリソースを用意せずに無茶な目標立てればいいってもんじゃない。

 

 

■退職理由3:体裁ばっかり

 

退職者を社内に公表しない方針というのは、「おお…」と思ったけど

中途採用でも
とある求人媒体に掲載するにあたり、社員アンケートの機能を使ったら
「皆が書いている会社の課題がリアルすぎるから内容修正してもらって」と言われた。

 

…は?
リアルな声を届けるための機能ですけど。

 

ということを柔らかく伝えたら、
「これを見て応募意思がそがれる応募者がいるとマイナスだから」と。

えーと。えーと……(行間)

 

応募者舐めんなよ。←言っちゃった

 

あのさ、応募者が「この会社は課題ないんだな」と思って入社すると思ってんの?
ベンチャーに課題がないとでも思ってんの?
進んでく限り、課題なんていくらでも出てくるに決まってんじゃん。

 

しかも、経営者批判とかって内容でもなく
「仕事重視できたので組織がまだ整ってない」とか
「マネジメントできる層が薄い」とか
当然あるでしょそんなこと。ベンチャーなんだから。

 

その上司的な存在の人は
事あるごとに「見え方」だとか「ブランディング」だとか言ってたけど
そんなの気にする暇あったら本質的な問題解決に取り組めよと言いたい。

 

 

■退職理由4:言論/表現の自由がない

 

ていうかさ、なんで私を採用した?←そもそも

入社早々、「水着はちょっと」と言われた。
FBの水着写真が気に障ったらしい。

 

ブランディング的に、うちの人事をやるなら、かっこよくて知的な人じゃないと」と言われた。
かっこよくて…知的ね……(行間)

 

ていうかさ、なんで私を採用した?←そもそも

 

会社で開催するイベントをシェアしても気に障る書き方だったらしく
「ちょっとニュアンスが違うんだよね…これからは投稿する前に俺に見せてくれます?」
「タイミングが、今だと困るんですよ。こっちは色々考えてやってるんで」などと言われた。

 

こうして私は、「セクシー写真」を禁じられ
自分の名前で自分のFBに載せる記事についても
会社に関する内容はその人の検閲を通さなければいけなくなった。

これが実はストレスとしては最大だったかもしれない。

 

 

■退職理由5:入社時のオファー金額が意味なかった

 

入社時のオファー金額って、あれ何なんでしょうね。

 

私は自分ができないことをできると言って入社したわけでは全然ないんだけど
1ヶ月経ったぐらいに、「このままいくとこういう金額になります」と見せられた金額が
「……(行間)」という感じだった。

 

「社内評価基準と照らし合わせるとこうなる」らしい。
オファー金額のあれは何だったのかと聞いたら、
「他社の提示金額に揃えるためだった」らしい。
中途採用でのオファーと社内評価基準は違っちゃうもの」らしい。

そうなんですね…(行間)

 

ちなみに私は、自分の評価が低いからといって、自信を喪失するとかはない。
いや、退職することになった時は人並みに凹んだけど
今すごく自分らしくのびのびやって評価されている現状を見るに

自分が自分のままやって評価されないってことは、単にその組織が合わないってことだ。

 

求められてるものが違うだけ。
努力不足とか人としてダメとか考える必要はない。
人はフィットした環境にいれば、自然と正しい努力ができるものだ。
自分が自分のままやって大喜びされる組織はいくらでもあるので、そこに移れば良い。

 

 

■退職理由6:入社理由の1つとなっていた「人」の部分が叶わなかった

 

「人」を理由に入社するのはね。難しいよ。
とはいえ、たくさんの人が「人」を理由に辞めていくんだけどね。
採用って(就職&転職って)難しいなー!と、つくづく思った。

 

面接の中で出会った、ある人がすごく素敵だった。
もちろんその人だけが理由で入社を決めたわけじゃないけど、大きな要素だった。
でも、いろいろな理由で、入社後ほとんど顔を合わせる機会がなかった。

 

社長とは2回も会食したし、オファー面談も社長だったけど
実際どれぐらい私を人材的に「欲しい」と思ってくれていたんだろう?
入社後、つらい時、頼りになる・守られていると感じることはなかったな。

 

上司的な人と死ぬほど合わなくて
その上との関わりもないと、「残る理由」はどんどんなくなっていく。

 

 

■退職理由7:しがみつく理由がない

 

しがみつく理由がないと言いながら、実際辞めるかどうかという時には超悩んだ(笑)
履歴書がめちゃめちゃになるー!って。

 

ハート強い系は、おかしなことになる前に身体が先に壊れてくれたのも分からず
どうして体調おかしくなっちゃったんだろうって思ってた。
体調が戻ればまたがんばれるかもって。

 

色々考えて決めたのに、こんなに合わないというのが納得できなかった。
人事なのに転職失敗したとかも、恥ずかしかったしね。

 

でも、信頼する友人に話せば話すほど
結論は「すぐ辞めろ」だった。
「辞めてもなんら問題ない」だった。
(今から考えると、そういうアドバイスをくれる友人がいることが私の誇りだ)

 

そして実際に辞めて、出来損ないみたいな最低の気分の中
しばらく家にいた。

 

ずーっと家にいて、何もしなかった。
出かけるのはスーパーぐらい。
寝たり起きたり、ネット見たり。また寝たり。
あーこれがニートなんだなと知った。
その生活自体は意外と楽しめて、私ニート適性あることが判明した(笑)

 

 

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*バリキャリ気質とニート気質を併せ持っております

 

 

 

とりあえず仕事探さなきゃーと思って
でもあのハードな転職活動をまたするなんて無理と思って
業務委託の人事案件を募集してる友人にメッセージした。

 

そしたら5案件ぐらい紹介してくれて
「こんなにあるんだ!!?」と驚きつつ、各種条件と直感で、
第一希望を、とある不動産会社に決めた。

 

1週間ぐらいで先方の人事部長・人事課長と面談することになり
面談したその日の夜に「お願いします」というメッセージをいただいた。
それで年明けからの仕事が決まった。
12月半ばだった。

 

それから約9ヶ月。

 

本人だけでなく家族の体調不良も心配しあうような愛情あふれる組織で、
採用目標に対する採用予算も人員もしっかりあり、
「飾ってもしょうがないから、全部見て判断してもらうしかない」と部長が言う、
SNSについて一言も言われない、
報酬も正当に払われ、
面談時に話をした上長と一緒に働き、時に頼り、
今のところ離れる理由が全くない、

 

そういう環境で働けている。

私が私としてのびのび働けていて、こうやってブログとか書く気持ちの余裕もあることが
本当に幸せだ。

 

苦労して入社しても、ダメな時はある。
すんなりジョインしても、うまくいく時はある。

 

自分史上稀に見る「合わない会社」だったけど

今がうまくいってるから、結果オーライ。

いつかは感謝もできるんだろうな。

 

 

 

以上。

 

 

 

過去記事いろいろ。 

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